旧モデルのエアープラズマ切断機「Powermax900」の修理
2021/10/06
旧モデルのエアープラズマ切断機「Powermax900」の修理
あるお客様から20年以上使用しているHypertherm社のエアープラズマ切断機、モデルPowermax900の修理依頼がありました。
このモデルは現行モデルの3世代前の旧モデルです。
電話で症状を聞くとアークが全く発生しないとのこと。
旧モデルなので部品が無い物も想定されるのと場合によっては修理費考えると新品の購入を推奨する旨伝えた上で修理品を送って戴き、チェックしました。
電源とエアーをつないでまずは動作確認
電源投入で見られた所見は、コンタクター(電磁開閉器)がうなっている、圧力センサーからエアー漏れの音がする ことの2点。
次に動作確認を行う。
トーチのアークonのスイッチを入れるが全く何の変化もない。
一番にトーチリード内の断線を疑い、各種リードの導通確認を行うが、異常はない。
カバーを開けて基板その他の動作状況を見るがスイッチをONにしたときに何の変化も見られない。
何かのインターロックが働いているのか完全に基板が故障しているのか?
温度センサーとエアーの圧力センサーが外部にあるので、それらの状態を確認する。
圧力センサーはエアー漏れも見られるので特に怪しい。
案の定、エアー圧は正常にもかかわらず、圧力センサーの出力信号が出ていない。
強制的に短絡して動作確認したところ、正常にアーク発生。
この部品の交換だけで治りそう。
まだまだ現役で働けそうです。
環境の良いところで使用しないので大抵、外観/内観ともにかなり粉塵や汚れがあるのですが、非常にきれいで、このお客様は丁寧に使用しているのが判ります。
だから20年以上何の故障もなく使用できたのでしょう。