フロッピータイプのNCデータ入出力装置
2021/12/02
フロッピータイプのNCデータ入出力装置
はんでぃ平次F-144
先日の事務所引っ越しでフロッピータイプのNCデータ入出力装置、はんでぃ平次F-144の箱が出てきました。過去、デモ機で使用していたもので、2~3回しか使用していないので未だきれいな状態でした。
今のNC入出力装置は、USBメモリー式が主流です。
ただ、これらはRS232Cポートしか所有していないNC加工機用で、最新のNC加工機は、加工機側にUSBやEthernetのポートがあるのでこの様なポータブル入出力装置は段々と使われなくなってきております。
私は古い人間なので過去に遡ると、
まず最初の媒体は紙テープ、巾方向に8個の穴と送り用の穴があり、この8個で1byte(1文字)、次の穴のピッチが2.54mmで紙テープの最大長さが300m、容量に換算すると11,811byte = 11KB、文字数で表すと11,811文字。
現在のMB/GB/TBと比較するといかに少ないことか。
FANUCのNCのメモリーも最初は20/40/80mとなっていてこの紙テープの長さで表されておりました。
金型や複雑な加工を行うにはこのNC制御装置のメモリー容量が足らないのでメモリー運転モードの他にテープ運転モード、テープも最大300mと制限があったのでDNC(Direct NC Control)が生み出されました。
紙テープの欠点は読み取った後、巻かないといけない、紙なので破れる、保管場所が必要といった問題が有りました。その頃伺ってたお客様では紙テープ保管専用の部屋があったほどです。
これらの紙テープの問題を解消すべく、この頃DNCシステムが普及し始めました。
パソコン内のNCデータを直接各NC加工機とRS232Cで接続してデータを送るというシステムでパソコンとNC加工機が離れた場所にある場合はRS232Cのメタルケーブルでは限界があるので途中の経路に光ファイバーケーブルを使用していました。現在でも使用続けているお客様は多数あります。
次にフロッピーディスク(FD)、このFDも8インチ → 5インチ → 3.5インチと大きさが小さくなっていきました。NCデータ入出力装置では3.5インチが多かったです。
次に一過性でしたが、ICカード。専用のカードで普及するかと思われましたが、結果あまり普及しませんでした。アイメモテックが記憶にあります。
次に光磁気ディスク(MO)が一時期使用されました。容量は640MBと大きかったのですが。これもあまり普及しませんでした。
最後に現在でも使われているUSBメモリーとなりました。